導入事例インタビュー
最も大きなポイントは、
セキュリティ
レベルを
コントロールできること
プラチナゲームズ株式会社
家庭用テレビビデオゲームの企画・制作を行うゲームスタジオ。コンテンツ制作を通し、「ユーザー満足度世界一のゲームスタジオ」になることをビジョンとし、『BAYONETTA』シリーズや『NieR:Automata』など、海外人気も高いヒット作品を発表してきました。
同社は以前から、従業員がストレスなく働ける環境を提供するため様々な取り組みを行ってきましたが、ゲーム制作という業種柄、リモートワークの導入は検討していませんでした。しかし、2020年の新型コロナウイルス感染拡大により、従業員の安全のため、全社的なリモートワークの導入に踏み切りました。
© PLATINUMGAMES INC. THE WONDERFUL 101: REMASTERED
今回お話いただいたのは、ICT マネージメントグループ グループ長 古本 友彦氏と、代表取締役社長兼スタジオヘッドの稲葉 敦志氏です。
まずはSplashtop導入に携わった古本様にリモートワークまでの経緯や導入前後での変化を中心にお伺いしました。
ICT マネージメントグループ/グループ長
古本 友彦氏
Interview movie ( 9 min )
スプラッシュトップを導入したきっかけは?
コロナ禍が大きな理由の1つで、早急にリモートワークを構築しなければいけない状態になりました。弊社の場合、同じ場所でしゃべりながらゲームを作って、(作品の)クオリティをあげていくというパターンが多かったので、在宅勤務はあまり行っていませんでした。しかし、急遽やる必要がでてきたため、複数の製品を検討した結果、スプラッシュトップが1番ふさわしく、迅速に環境が構築できるということで導入が決まりました。
出社からリモートワークへ移行した人数は?
コロナ禍になり、一気に200名を超える人数の導入を行いました。これまで会社で行っていた業務を全部リモートに移行したので、かなり大変でしたね。
複数ツールを検証した中で、スプラッシュトップを採用した決め手は?
管理者が色々な機能を管理できて、(特定の)機能をオンにしたりオフにしたりとか、セキュリティーのレベルをコントロールできるという点が最も大きかったですね。インストールも簡単だし、私物のPCでも使えるので、機材の調達が間に合わない場合でもすぐに対応できます。セキュリティー面もあまり心配しなくても安全にリモートで業務ができるので(導入までの)スピード感もよかったので、選ばせていただきました。
現在のユーザー数は?
コロナ禍になった当初は、ほぼ全社員が導入していたのですが、だんだん在宅期間が長くなると、制作部門のスタッフはローカルにPCがあった方がいいケースと、会社にPCがあった方がいいケース等が分かってきました。また、職種によっても様々なので、現在は出社と在宅の両方を使い分けているスタッフが多いです。
ゲームの制作に関わらないスタッフは、スプラッシュトップだけで引き続き仕事をしています。プログラマーの場合も、特にローカルのPCである必要がないので、スプラッシュトップを使っています。一方、アーティストだと、ローカルPCとスプラッシュトップを併用するケースがあります。
スプラッシュトップのいいところは、PC本体は会社にあるので、会社のネットワークやサーバーとのやり取りはやっぱり速いですね。場面に応じて使い分けています。
リモートワークの導入で、
各拠点の
物理的距離から
解放された
導入当初と現在で、ユーザーの変化は?
やはり最初はトラブルというか、やりやすかったり、やりにくかったりということがありましたが、だんだんリモートワークにも慣れてきて、良いところが目立ってきているかなと思います。やっぱり通勤時間がなくなるのは楽だったり、家族がいる人たちも楽になったり、スプラッシュトップのおかげでだいぶ快適にリモートワークができるようになったなと思います。
© PLATINUMGAMES INC. World of Demons – 百鬼魔道
管理者側からの使用感は?
セキュリティー面を考える必要がかなり少ないので、導入に対するリスクは少ないと思います。あとは、アクセスコントロールも基本的に管理者側でコントロールできるし、安心して導入できました。メンテナンスもそれほど工数がかからないので、利便性が1番のメリットかなと思います。プロジェクト単位で人の出入りも激しいので、その管理の面でもやっぱり楽ですね。
ゲーム制作業界でリモートワークを取り入れるメリットは?
クリエイティブな仕事なので、やはり9時から17時まで働いて切り替えるというよりも、常に色々と考えている中で発想があるという人も多いです。なので、思いついた時に作業ができたり、フレキシブルな勤務体系や家庭の事情なども踏まえて、その人のライフスタイルにあわせて仕事ができたりする点が、クリエイティブな仕事において特にメリットになるのではないかと思います。
また、弊社は東京と大阪に拠点があるのですが、リモートワークの導入前は、拠点間でコミュニケーションギャップのようなものもありました。しかし、リモートワークがまざることにより、物理的な拠点が本当に関係なくなってくるので、それは逆にメリットになったと思います。
出社とリモートの併用で、
世界中の
クリエイターと
つながる未来へ
プラチナゲームズが考えるこれからの働き方は?
弊社の場合は、リモートワークだけではなく、一緒の場所で話すことで作品のクオリティをあげていくことも大事だと考えているので、リモートワークと出社日をローテーションで運用するなど、両方のメリットを生かせるようなスタイルをこれからも続けていく予定です。
ゲーム業界×リモート技術に期待する今後の展開は?
やはりゲーム業界だとネットワークで送るデータ量が莫大なので、速い通信であったり、クラウドの利用であったりと、様々な要素でそのギャップがなくなっていくと、色々な場所で業務ができるし、一緒に集まってでも業務ができる。このようなことをあまり意識せずに仕事できるようになると楽しいなと思いますね。
もちろん、日本だけに限らず、世界中のクリエイターと仕事をしていきたいと考えていますし、ありがたいことに、プラチナゲームズのファンや一緒に仕事をしたいと思ってくれている人が世界中にいらっしゃるので、リモートが普及した結果、一緒に仕事をできる機会も増えるのではないかなと思います。