リモートワークの普及に伴い、現在では多くの企業がリモートアクセスソフトウェアを活用していますが、より高度なセキュリティや機密情報管理、業務とリソースの効率化を求める声が高まっています。
しかし、多様な製品が存在する中で、自社に最適なソリューションを選ぶのが難しいと感じている方や、既存のソリューションに満足できていない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、主要リモートアクセスソフトウェアを比較し、Splashtopを含むその選び方について詳しく解説します。
目次
主要リモートアクセスソフトウェア8選
リモートアクセスソフトウェアは、遠隔地からでも自社のPCやサーバーにアクセスできる便利なツールです。各製品には特徴があり、ニーズに合わせて選択することが重要です。
ここでは、主要リモートアクセスソフトウェアを7つ紹介します。
Splashtop
『Splashtop』は、高性能かつセキュアなリモートアクセスソリューションを提供します。
Splashtopは、デロイト トーマツ ミック経済研究所株式会社が2023年9月に発刊した「リモートワークソリューション市場の現状と展望2023年度版」において、日本市場のリモートアクセスソリューション分野で3年連続売上1位を達成しました。
同レポートは、リモートワークソリューション市場において高い専門性を持つ同社が、業界を代表する主要ベンダーを対象に詳細な調査を行い、市場規模、ベンダーシェア、中期予測を網羅的に分析した信頼性の高い市場レポートです。
Splashtopのリモートアクセスは独自の画面転送技術により、低遅延で快適な操作感を実現し、高画質なストリーミングにも対応しています。セキュリティ面では、TLS/AES256⽅式での暗号化通信やSSO、多要素認証などを採用し、安全性を確保しています。また、Windows、Mac、iOS、Android、Chromebookなど、多様なデバイスやOSに対応しているため、BYODポリシーにも適しています。
さらに企業規模や用途に応じたプラン選択が可能で、組織の成長に合わせて柔軟な導入が実現でき、長期的にビジネスをサポートし続けます。
製品詳細はこちらからご確認いただけます。
TeamViewer
『TeamViewer』は、世界中で広く普及しているリモートアクセスソフトウェアです。暗号化技術を適用した セキュリティ保護を提供しています。
ファイル転送やリモート印刷、オンラインミーティング機能など、豊富な機能を備えており、ITサポートやヘルプデスク業務にも適していますが、価格が比較的高価です。
SplashtopとTeamViewerの機能や価格比較については、こちらからご確認いただけます。
AnyDesk
『AnyDesk』は、高速、軽量を特徴とするリモートアクセスソフトウェアです。
インストール不要で即座に利用でき、一時的なリモートサポートに適していることが評価されています。
セキュリティ面では、エンドツーエンドの暗号化やTLS 1.2プロトコルを採用し、安全性を確保しています。
また、カスタマイズ可能なインターフェースやホワイトラベリング機能により、企業のニーズに合わせた柔軟な運用が可能と言われていますが、画像が荒くなるという評価もあり、デザイン制作等には不向きと言われています。
Splashtopはクリエイティブ業界ユーザーに高い評価をいただいております。パフォーマンスについては、こちらからご確認いただけます。
Remoteview
『RemoteView』は、韓国のRSUPPORT社が開発したリモートアクセスツールで、日本国内でも利用されています。
このツールは、ウェブブラウザ経由でリモートアクセスがを可能にしているため専用ソフトウェア不要で手軽に利用を開始できます。
ただし、一部の機能(例:リモートマイクや高度な操作)を利用するには、接続先デバイスでリモートビデオ・オーディオドライバのインストールが必要となり、その場合の利用開始には時間がかかります。
Splashtopの導入手順は簡単3ステップです。こちらからご確認いただけます。
LogMeIn
『LogMeIn』は、リモートアクセス機能の他、オンライン会議やファイル共有、パスワード管理など、包括的なリモートワークソリューションを提供しているサービスです。
1TBのクラウドストレージを提供するプランもあり、大容量のファイル転送やファイルのバックアップに便利です。
セキュリティ面では、256ビットSSL暗号化や多要素認証を採用したデータ保護を提供しています。
詳細なアクセスログや管理機能は、企業の複雑なコンプライアンス要件への対応を意識したものです。
ただし、高めの価格設定となっており、導入検討の前に、コストを確認されることをおすすめします。
Magic Connect
『Magic Connect(マジックコネクト)』は、NTTテクノクロスが提供する信頼性の高いリモートアクセスサービスです。
USB型とアプリ型の2つの接続方法を提供することで、ユーザーのニーズへの対応幅を広げようとしています。
USB型は、Windows端末から簡単に接続でき、アプリ型では、最大3台まで手元の端末を特定して利用可能です。
これらの機能により、社外からでも安全に社内のリソースにアクセスできるため、在宅勤務やモバイルワークの効率を大幅に向上させることを目指しています。
ですが、USB型デバイスを使用する場合、専用デバイスの管理が必要であり、追加のコストや物理的な管理負担が発生することが懸念となります。
Splashtopは簡単3ステップでクラウド上で完結します。詳細はこちらからご確認いただけます。
Chrome リモートデスクトップ
『Chrome リモートデスクトップ』は、Googleが提供する無料のリモートアクセスツールです。
Chromeブラウザを通じて利用できるため、Chromeがインストールされていれば追加のソフトウェアなしで利用できます。
Windows、Mac、Linux、ChromeOSなど、多様なプラットフォームに対応可能であり、セキュリティ面は、Googleアカウントの認証に加え、接続時のPINコード設定によって、安全性を確保しようとしています。ただし、無料ツールであるため、商用利用の際には注意が必要です。特に、大規模な企業環境での導入を検討する場合、管理機能やセキュリティポリシーの適用が限定的である点を考慮する必要があります。
個人利用や小規模チームでの利用では実用性が高いと思われますが、業務での利用を検討する場合は、サポート体制やセキュリティ要件を満たせるか慎重に評価することをおすすめします。
Splashtopのセキュリティ対策の万全さは、こちらからご確認いただけます。
Microsoft リモートデスクトップ
『Microsoft リモートデスクトップ』は、Windowsに標準搭載されているリモートアクセス機能です。
Active Directoryとの統合により、企業の既存のIT環境との親和性が高く、ユーザー管理や権限設定が容易です。
セキュリティ面でも、ネットワークレベル認証やTLS暗号化をサポートしています。また、リモートアプリ機能により、特定のアプリケーションのみを公開することも可能です。
ただし、クロスプラットフォーム対応には制限があるため、主にWindows環境での利用に適しています。
Splashtopの多様な対応デバイスは、こちらからご確認いただけます。
リモートアクセスソフトウェアの市場動向と検討ポイント

リモートアクセスソフトウェアは、働き方の多様化が進む現代のビジネス環境において不可欠なツールとなりつつあります。まずは、現状の市場動向からみて行きましょう。
コロナ禍以降のリモートワーク需要
リモートワークは、新型コロナウイルスの感染拡大を契機に急速に普及しました。この傾向は、多くの企業でハイブリッドワークモデルが広がる形で継続しています。
リモートアクセスソフトウェアの積極的活用は、従業員が自宅や外出先から安全に社内システムにアクセスできるようにするだけでなく、ハイスペックでない手元のPCや個人の端末やデバイスから高機能なPCにアクセスして、生産性を落とさずに業務することを可能にします。
これらのソリューションを使えば、個人の端末でリモートアクセスで仕事をしても、接続終了時(サービス終了時)にはデータが残らないことも重要な利点です。
企業は、コロナ禍によりリモートワークを可能にしておくことの重要性を学びました。BCP(事業継続計画)を意識する企業は、リモートアクセス環境の整備やその検討を進めています。
リモートアクセスソフトウェア市場の成長予測
リモートアクセスソフトウェア市場は、今後も堅調な成長が予測されています。
Fortune Business Insightの『市場調査』によると、2024年の市場規模は約33億米ドルで、2024年から2032年にかけて年平均成長率(CAGR)17.3%で拡大し、2032年までに約119億米ドルまで成長する見込みです。
この成長を牽引する要因として、クラウドコンピューティングの普及、デジタルトランスフォーメーションの加速、セキュリティ意識の高まりなどが挙げられます。
特に、クラウドベースのリモートアクセスソリューションへの需要が高まっています。
ソリューション選択の検討ポイント
リモートアクセスソフトウェア市場は急速に拡大しており、それに伴い競争も激化しています。
この状況下で、多くのベンダーは機能とセキュリティの強化に注力しつつ、コスト効率の高いソリューションの提供に努めています。
それら重要ポイントにおいて、どんなところに着目すべきかについて、以下にまとめてみました。
セキュリティ機能
強力な暗号化(AES-256ビットなど)、多要素認証、セッションの暗号化、アクセスコントロールなどの機能を確認しましょう。
コンプライアンス要件(GDPR、HIPAAなど)への対応も重要です。ログ機能や監査機能があれば、セキュリティインシデントの追跡や分析に役立ちます。
定期的なセキュリティ対策の更新や脆弱性パッチの提供状況も確認するとよいでしょう。
予算やサービスに応じた価格帯
多くの製品がサブスクリプションモデルを採用しており、月額や年額での利用が可能です。
ユーザー数やデバイス数に応じた柔軟な価格設定を提供している製品や、無料トライアル期間を設けている製品も多いため、実際に使用してみてから購入を決めるのもよいでしょう。
ただし、無料のサービスは個人利用に限定されるケースがあるので、活用には注意が必要です。
Splashtopの料金表はこちらからご確認いただけます。
使いやすさとユーザーインターフェース
直感的なユーザーインターフェース、簡単な接続プロセス、カスタマイズ可能な設定などを確認しましょう。管理者向けダッシュボードの使い勝手も忘れず確認してください。
モバイルデバイスからの利用のしやすさも重要です。
ドラッグ&ドロップでのファイル転送、マルチモニターサポート、リモート印刷機能など、業務効率を高める機能の有無も確認するとよいでしょう。
対応デバイスとOS
自社で使用しているデバイスやOSとの互換性を確認しましょう。
Windows、Mac、Linux、iOS、Android、ChromeOSなど、幅広いプラットフォームに対応している製品を選びましょう。
特に、BYODポリシーを採用している場合や、異なるOSが混在する環境では、クロスプラットフォーム対応が不可欠です。
将来的な技術の変化や新しいデバイスの導入を見据えて、定期的に新しいOSやデバイスへの対応を行っている製品を選ぶことをおすすめします。
スケーラビリティと拡張性
ユーザー数やデバイス数の増加に容易に対応できるか、必要に応じて機能を追加できるかを確認しましょう。クラウドベースのソリューションは、一般的にスケーラビリティに優れています。
オプションで追加できる機能、APIやSDKの提供有無なども確認しておきましょう。
ニーズの変化や技術の進化に対応できる柔軟性を持った製品を選ぶことで、長期的な投資効果を高めることができます。
サポートとドキュメンテーション
テクニカルサポートの内容、多言語対応、サポートチャネル(電話、メール、チャットなど)の有無を確認しましょう。
詳細なユーザーマニュアル、オンラインヘルプ、ナレッジベース、ビデオチュートリアルなど、ドキュメンテーションの充実度も重要です。
大規模な導入を検討している企業は、導入時のトレーニングやコンサルティングサービスの有無も確認しましょう。
まとめ
リモートアクセスソフトウェアは、現代のビジネス環境において不可欠なツールとなっていますが、市場には多様な製品が存在し、それぞれに特徴があります。
選択の際は、セキュリティ機能、価格、使いやすさ、対応デバイスとOS、スケーラビリティ、サポート体制などを総合的に評価することが重要です。
企業のニーズや予算に合わせて最適な製品を選ぶことで、リモートワークの効率化やビジネスの継続性向上につながります。
『Splashtop』は高性能かつセキュアなリモートアクセスソリューションとして注目されています。
独自の画面転送技術による低遅延の操作感、強固なセキュリティ機能、多様なデバイスやOSへの対応など、多くの利点を備えています。また、企業規模や用途に応じた柔軟なプラン設定も魅力的です。
リモートアクセスソフトウェアの導入を検討している企業は、Splashtopを選択肢の一つとして考慮してみてはいかがでしょうか。