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リモートデスクトップを利用していると、接続できなかったりエラーが出たりなど、さまざまな問題に直面することがあります。

リモートワークが一般化する中、リモートデスクトップの接続トラブルに悩まされている方も多いのではないでしょうか。

リモートデスクトップが接続できない場合は、多岐にわたる原因を知り、適切な対処法を講じる必要があります。

この記事ではリモートデスクトップが接続できない時の原因と対策方法について詳しく解説します。

リモートデスクトップとは

リモートデスクトップは、離れた場所にあるPCを遠隔操作するための技術です。

ここでは、リモートデスクトップについて詳しく解説します。

リモートデスクトップの特徴

リモートデスクトップの主な特徴は、物理的に離れた場所にあるPCを、手元のデバイスから操作できることです。

リモートデスクトップを利用することで、オフィスのPCを自宅から利用したり、サーバーの管理を遠隔で行ったりすることが可能になります。

セキュリティ面では、データを離れた場所のPCに保存したまま作業できるため、情報漏洩のリスクを軽減できます。また、高性能なPCの処理能力を、低スペックのデバイスから活用することも可能です。

リモートデスクトップ接続の仕組み

リモートデスクトップ接続は、クライアントサーバーモデルに基づいて機能している仕組みです。

接続元のデバイス(クライアント)から、接続先のコンピューター(サーバー)に対して接続要求を送信し、サーバー側でこの要求が承認されると、暗号化された通信チャネルが確立されます。

クライアント側では、サーバーの画面がリアルタイムで表示され、キーボードやマウスの入力がサーバーに送信されます。

この仕組みによって遠距離でのPC操作が実現でき、リモートワークに活用することが可能です。

ただし、リモートデスクトップにはセキュリティリスクがあるため、適切な対策を行っておく必要があります。

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リモートデスクトップに接続できない原因8選

リモートデスクトップの接続問題には、さまざまな要因が考えられます。

ここでは、リモートデスクトップに接続できない原因8選について詳しく解説します。

接続先PCの電源が入っていない

最も基本的な原因の一つは、接続先のPCの電源が入っていないことです。

リモートワークの場合、オフィスのPCの電源が切れていることがあります。また、省エネ設定によってスリープモードに入っている可能性もあります。

対策としては、接続先PCの電源状態を確認し、必要に応じて常時電源オンの設定に変更することが有効です。システム管理者と協力して、リモートウェイクアップ機能を導入するのも一つの方法として挙げられます。

ネットワーク接続の問題

ネットワーク接続の問題も、リモートデスクトップが繋がらない主要な原因の一つです。

接続元や接続先のインターネット接続が不安定だったり、切断されていたりする可能性があるため、まずは両端のネットワーク状態を確認しましょう。

Wi-Fi接続の場合は、有線LANに切り替えてみるのも効果的です。また、VPNを使用している場合は、VPN接続の状態も確認しておく必要があります。

ファイアウォール設定の確認

ファイアウォールの設定が適切でないと、リモートデスクトップの接続がブロックされることがあります。
たとえば、Windows標準のファイアウォールや、サードパーティ製のセキュリティソフトが原因となっている可能性があります。

対策としては、リモートデスクトップのポート(通常は3389)を開放するよう設定変更するのが有効です。ただし、セキュリティリスクを考慮し、必要最小限の開放にとどめておきましょう。

スプラッシュトップでは、ポート番号「443(SSL/TLS、AES256ビット)」で外部へ通信ができるインターネット利用環境が必要となっています。

ユーザーアカウントの問題

接続先PCのユーザーアカウント設定が原因で、接続できないケースもあります。

たとえば、リモートデスクトップ接続を許可されていないアカウントや、パスワードが設定されていないアカウントでは接続できません。また、アカウントが無効化されている場合も接続は失敗します。

対策としては、接続先PCのユーザーアカウント設定を確認し、必要な権限を付与することが重要です。

リモートデスクトップの設定ミス

接続先PCでリモートデスクトップ機能が有効になっていない場合、接続は失敗します。Windows11の場合、デフォルトではリモートデスクトップ機能が無効になっています。

Windows11でリモートデスクトップを設定するには、スタートメニューから「設定」を開き、「システム」の「リモートデスクトップ」タブをクリックし、「リモートデスクトップ」のトグルスイッチをオンにします。

また、「リモートデスクトップユーザー」グループに適切なユーザーが追加されているか確認することも重要です。

RDPポートの問題

リモートデスクトッププロトコル(RDP)は、デフォルトでポート3389を使用します。このポートがブロックされていたり、別のアプリケーションが使用していたりすると、接続に失敗します。

対策としては、ファイアウォールでRDPポートが開放されているか確認し、必要に応じて設定を変更することが有効です。

ポート番号を変更することも検討できますが、その場合は接続元の設定も合わせて変更する必要があります。


スプラッシュトップでは、ポート番号「443(SSL/TLS、AES256ビット)」で外部へ通信ができるインターネット利用環境が必要となっています。

VPN接続の問題

企業のネットワークにVPN経由でアクセスする場合、VPN接続自体に問題があるとリモートデスクトップも接続できません。

VPN接続が確立されているか、適切な権限が付与されているかを確認しましょう。

VPNクライアントソフトのアップデートや再インストールが必要な場合もあります。また、VPNサーバー側の設定やキャパシティにも注意を払う必要があります。

Windowsアップデートの影響

Windowsのアップデート直後にリモートデスクトップ接続ができなくなることがあります。

アップデートによってセキュリティ設定が変更されたり、ドライバーに問題が生じたりすることが原因です。

対策としては、最新のアップデートが適用されているか確認し、必要に応じて再起動を行います。また、問題のあるアップデートが特定された場合は、一時的にそのアップデートを削除することの検討が必要です。

あらゆる原因と対策について説明しましたが、これらの対策方法はすべての環境で解決できるわけではないため、最終的には専門家に相談することをお勧めします。

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特定のエラーメッセージへの対策

リモートデスクトップ接続時に表示される特定のエラーメッセージには、それぞれ対応策があります。

ここでは、特定のエラーメッセージへの対策について詳しく解説します。

「リモートデスクトップはリモートコンピューターに接続できません」

このエラーメッセージは、接続先のコンピューターに到達できない場合に表示されるメッセージです。
まず、接続先PCの電源が入っているか、ネットワークに接続されているかを確認します。
次に、ファイアウォールの設定を見直し、RDPポート(通常は3389)が開放されているか確認します。また、接続先のIPアドレスやコンピューター名が正しいかも再確認しましょう。
VPNを使用している場合は、VPN接続が正常に機能しているかも確認が必要です。

「このユーザーアカウントはリモートログインを許可されていません」

このエラーは、使用しているユーザーアカウントにリモートデスクトップ接続の権限がない場合に発生します。

対策としては、接続先PCの「リモートデスクトップユーザー」グループに該当のユーザーアカウントを追加します。また、グループポリシーでリモートデスクトップの使用が制限されていないかも確認しましょう。

セキュリティ上の理由でリモート接続が制限されている場合は、システム管理者に相談し、適切な権限設定を行う必要があります。

「お使いの資格情報は機能しませんでした」

このエラーは、入力したユーザー名やパスワードが正しくない場合に表示されます。

まず、入力した情報に誤りがないか再確認しましょう。大文字小文字や全角半角の違いにも注意が必要です。

パスワードを最近変更した場合は、新しいパスワードを使用しているか確認します。また、アカウントがロックアウトされていないかも確認が必要です。

どうしても解決しない場合は、パスワードのリセットを検討するか、システム管理者にサポートを依頼しましょう。

これらのエラーメッセージに対する対策方法はすべての環境で解決できるわけではないため、最終的には専門家に相談することをお勧めします 

リモートデスクトップへの接続後の問題と解決策

リモートデスクトップに接続できても、使用中に問題が発生することがあります。

ここでは、リモートデスクトップへの接続後の問題と解決策について詳しく解説します。

リモート接続後に画面が最大化されない

リモートデスクトップに接続できても、画面が最大化されずに小さなウィンドウで表示される場合があります。この問題を解決するには、リモートデスクトップ接続のオプション設定を確認しましょう。

Windows11のリモートデスクトップの場合、接続時に「オプションの表示」をクリックし、「ディスプレイ」タブで「ディスプレイ構成」のスライダーを「フルスクリーン」まで動かします。「接続」をクリックして接続を開始すると全画面表示されるようになります。

これらの設定を行っても問題が解決しない場合は、グラフィックドライバーの更新や、接続先PCのディスプレイ設定の確認が必要です。

リモートセッションが途中で切れる

リモートデスクトップセッションが突然切断される問題は、ネットワークの不安定さやタイムアウト設定が原因であることが多いです。まずは、ネットワーク接続の安定性を確認し、可能であれば有線LANを使用することをおすすめします。

Windows11のリモートデスクトップの場合、次にリモートデスクトップのセッションタイムアウト設定を確認します。
グループポリシーエディターを使用したセッションタイムアウト設定の流れは以下の通りです。

  1. Windowsキー + R を押して「実行」ダイアログを開き、「gpedit.msc」と入力してEnterを押す
  2. グループポリシーエディターで「コンピューターの構成 」> 「管理用テンプレート」 > 「Windowsコンポーネント」>「 リモートデスクトップサービス 」> 「リモートデスクトップセッションホスト 」> 「セッション時間制限」
  3. 「アクティブなリモートデスクトップセッションの時間制限を設定する」をダブルクリックする
  4. 「有効」を選択し、適切な時間制限を設定する
  5. 「適用」をクリックし、「OK」を押して設定を保存する


これらの設定を調整することで、長時間のリモートセッションでも切断されにくくなります。ただし、セキュリティ上の理由から、無制限に長い時間を設定することは避けるのが望ましいです。
また、省電力設定によってPCがスリープ状態になっていないかも確認しましょう。

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リモートデスクトップへの接続を簡単に行うなら『Splashtop Businessシリーズ』

リモートデスクトップ接続の問題に悩まされている方には、『Splashtop Businessシリーズ』がおすすめです。

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また、セキュリティ面ではTLS暗号化やデバイス認証など、高度な保護機能を備えており、ファイル転送やリモート印刷などの業務効率を高める機能も充実しています。

リモートデスクトップの利用を検討している方やリモートデスクトップの接続をスムーズに行いたいという方はぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

リモートデスクトップの接続問題は、さまざまな要因が絡み合って発生します。

リモートデスクトップが接続できない際は、基本的な電源やネットワークの確認から始め、ファイアウォールやユーザーアカウントの設定を見直します。

それでも解決しない場合は、RDPポートやVPN接続、Windowsアップデートの影響を検討しましょう。

また、特定のエラーメッセージに対してはそれぞれに適した対策を行い、接続後の問題についても、適切な設定調整で改善できます。

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