こんにちは。スプラッシュトップ編集部です。
テレワーク中は一人で作業することが多く、他の従業員とコミュニケーションを取っていない日もあるのではないでしょうか。テレワークではコミュニケーション不足に陥りやすく、それによって生じる課題もあります。
この記事では、テレワーク中にコミュニケーション不足になる理由や課題を洗い出し、その解決策として5つの活性化させる工夫を紹介します。
テレワークの導入に当たっての課題
出典:「テレワークセキュリティに関する実態調査」(総務省/令和3年度)
総務省が発表した令和3年度にテレワーク実施企業に対して行われた調査結果によると、テレワークを導入した際、「社内のコミュニケーション不足、情報共有の困難」が課題となると答えた企業が全体の約37%いることがわかりました。
さらに、テレワークを活用しない/やめた理由として「社内のコミュニケーションに支障があるから」と答えた企業が38.8%と3番目に多かったという結果ができました。
これらの調査結果から見て、多くの企業がテレワークの導入にあたりコミュニケーション不足が大きな課題のひとつであることは明らかです。
テレワーク中にコミュニケーション不足になる理由
テレワーク中に、コミュニケーションが不足するのはなぜなのでしょうか。ここでは、その理由を紹介します。
話しかけるタイミングが難しい
テレワーク中は、相手の様子が直接確認することができないため、相手の状況が読めず、適切なタイミングを見図ることが難しくなります。社内にいるときは気軽に同僚と雑談したり、上司にちょっとした質問をしたりできますが、テレワークではそのような直接的なコミュニケーションが難しいです。
テレワーク中はメールやチャットなどでのやり取りが中心になるため、対面の会話より手間も時間もかかります。そうすると、コミュニケーションが自然と必要最低限の業務連絡だけにとどまってしまうでしょう。
認識のすれ違いを懸念している
テレワークでは、テキストによるコミュニケーションが多くなるため、情報が正確に伝わらず誤解を招くことが考えられます。
また、テキストによる情報伝達に不安を感じると、連絡すること自体遠慮してしまうこともあるでしょう。
コミュニケーションツールが使いこなせない
テレワークにおいて、状況に応じたコミュニケーションツールを使用することが求められます。しかし、口頭でのコミュニケーションに慣れている人によっては、数分で終わるような内容をテキストに起こしツールで伝えることを避けることが考えられます。
その結果、コミュニケーションツールの使用に消極的になり、やり取りにも時間がかかるようになり、作業効率が落ちる可能性があります。また、本人が伝えたい情報がすぐに伝わらないことで、ストレスを感じることもあるでしょう。
テレワーク中のコミュニケーション不足による課題
テレワーク中にコミュニケーションが不足しやすい理由がわかったところで、それによって出てくる課題を確認しましょう。課題がわかることで、解決策を導きやすくなります。
プロジェクトの進捗が滞りやすい
社内にいる状況であれば、プロジェクトに関する提案や相談を気軽に行えますが、テレワークではメールやメッセージ、電話などを経由することになります。
このように間接的なやり取りに時間が掛かることでプロジェクトの進行が遅れ、従来のように円滑に進行することが難しくなる可能性があります。また、コミュニケーションの頻度が下がることで、チームワークが弱まる可能性もあるでしょう。
部下の悩みや成長がわかりにくい
社内で部下と顔を合わせているときは、様子を直接観察することができます。順調かどうか、困っている様子があるかなど、なんとなく働く姿を見て感じ取れるものです。
しかし、テレワークでは部下の状況を把握することが難しくなります。さらに、気軽に話しかけることもできず、指導やフォローすることが難しくなります。
新しいアイデアが生まれにくい
対面で話していると、会話の延長で新しいアイデアが生まれてくることがあります。特に、クリエイティブな仕事では、雑談から生まれアイデアがヒットにつながることがあります。
一方、テレワークでは会話が広がりづらく、新たなアイデアが生まれにくいです。前述のような新しいものを生み出す職業では、テレワークのこういった面が弊害になるでしょう。
孤独を感じやすい
テレワークによって、コミュニケーションが減ることで社内の連帯感が弱まり、人によっては孤独や不安感を募らせる可能性があります。
さらに、テレワークによって、チームとしての一体感や所属感が希薄になり、不安や孤立感だけでなく、モチベーションの低下や生産性の低下を招く事態にもなりかねません。
テレワーク中のコミュニケーションが活性化する工夫5選
テレワーク中のコミュニケーション不足を解消する5つの工夫を紹介します。コミュニケーションの欠如は業務に関するパフォーマンスの低下だけでなく、従業員の離職を招く可能性もあるため、適切な対策を口実ことが重要です。
- コミュニケーションツールを導入する
- プロジェクト管理ツールを導入する
- ツール利用時のルールを設ける
- オンラインミーティングの機会を設ける
- 定期的にオンラインでの昼食会や懇親会を設ける
コミュニケーションツールを導入する
ビデオ会議ツールやビジネスチャットなどを活用することで、コミュニケーションが図りやすくなります。
ビデオ会議ツールを活用すれば、対面と同等のコミュニケーションを実現できます。朝礼や振り返りの会議など、定期的にビデオをONにしたビデオ会議を開くことでコミュニケーションの活性化につながるでしょう。
一方、ビジネスチャットとはビジネスシーンで利用するチャットツールのことで、リアルタイムでメッセージのやり取りができます。同僚と雑談やちょっとした質問など、気軽にコミュニケーションを行うことに向いています。
Web会議システムやビジネスチャットなどのコミュニケーションツールを導入すると、テレワーク中でもコミュニケーションが取りやすくなり、雑談や質問をするハードルが下がるでしょう。
プロジェクト管理ツールを導入する
プロジェクト管理ツールには、タスク管理、進捗表示、コメント/チャット、通知/リマインダー、ファイル格納などの機能が携わっています。
タスクの状況や進捗が可視化されるだけでなく、チャット機能や通知機能を活用することで、メンバー間でのリアルタイムのやりとりも可能です。
ツール利用時のルールを設ける
ツールを導入した際には、利用時間やアクセス権限など、ツールを使用する際のルールを決めておくと良いでしょう。ルールを設けることが従業員同士のコミュニケーションの機会を増やすきっかけにもなります。
スケジュールの関係上、すぐに返信できない場合もあるため、急ぐときは電話を使用するなどの緊急時の決まりも設定しておくと安心です。
ルールを決める際には、従業員の意見も取り入れ、使用する本人たちの負担にならないように注意する必要があります。
オンラインミーティングの機会を設ける
朝礼や振り返り会など、定期的にビデオをONにしたオンラインミーティングの機会を設けることでメリハリがつき、コミュニケーションの活性化につながります。
加えて、1対1のミーティングも併せて行うことで、部下は人前で言いにくい相談も打ち明けやすいでしょう。
上司側としても、本人から直接仕事の進捗や悩み、健康状態などを聞けるため、今後の指導計画に柔軟に反映させることができます。
定期的にオンラインでの昼食会や懇親会を設ける
ミーティングだけでなく、昼食会や懇親会など仕事外で雑談する機会を設けるのもコミュニケーションを活性化させるためには有効です。
連帯感や所属感が生まれ、安心して仕事に取り組めるようになり、仕事へのモチベーションにもつながりやすいです。
ただ、プライベートの時間を利用した懇親会は、従業員の負担になる可能性もあるため、希望者のみ参加できるようにするなど強制力のないように注意しましょう。
テレワーク時こそコミュニケーションが重要!
テレワーク中は、従業員同士が顔を合わせることがないため、コミュニケーションを取る機会が自ずと減ってしまうでしょう。コミュニケーション不足になることで、プロジェクトの進捗に影響が出たり、部下の成長が遅れたり、従業員が孤独を感じたりとさまざまな弊害が出やすくなります。
コミュニケーション不足を解消するためにも、新たなツールやシステムの導入を行い、積極的に対策を進めることが大切です。
ツールを導入する際は、併せてツールを使用する時のルールを制定する、ツール使用のハードルを下げるなどの仕組みづくりを行う必要もあります。それらを実施した結果、従業員が円滑に仕事を進められ、快適にテレワークが実施できるでしょう。