テレワーク導入時のメリット・デメリットとは?企業・従業員別に対策まで紹介

テレワーク導入時のメリット・デメリットとは?企業・従業員別に対策まで紹介

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こんにちは。スプラッシュトップ編集部です。

近年、働き方の多様化やICTの進歩によって、テレワークが急激に普及しました。しかし、業界や扱う商材によっては、「導入が難しい」「進んでいない」という企業もあるでしょう。

この記事では、テレワーク導入のメリット、デメリットとその対策について企業と従業員、それぞれの観点から詳しく解説します。テレワーク導入ご検討の際にお役立てください。

・テレワークとは? 在宅勤務 モバイル勤務 サテライトオフィス勤務

・企業からみたテレワーク導入のメリット 優秀な人材を確保できる 離職率の改善が見込める 企業イメージが向上する 費用を削減できる デジタル化が推進できる 緊急時でも事業を継続できる

・従業員からみたテレワークのメリット ワークライフバランスが実現する 生産性が向上する

・企業からみたテレワークのデメリットとその対策 勤怠管理が不透明になる セキュリティリスクが高まる 進捗管理が難しくなる

・従業員からみたテレワークのデメリットとその対策 コミュニケーション不足に陥る

・テレワークのメリットを最大限に活かし業務効率化を図ろう

テレワークとは?

テレワーク(telework)とは、ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方です。

言葉自体は米国で1970年頃に提唱され、日本においても1980年代にはすでに使われていました。しかし、現実には対応できる技術や文化が成熟しておらず、日本のビジネスの現場においてこの働き方は普及していませんでした。

ところがここ数年、ICTの進化や働き方の多様化、新型コロナウイルスの流行といった要素によって、テレワークの導入は一気に加速しました。政府も「働き方改革実行計画」や「ICT利活用の促進」の提言のなかで、テレワークの普及を積極的に後押ししています。

「テレワーク」=「在宅勤務」と思いがちですが、テレワークは所属しているオフィス以外で、ICTを使って働くこと全般を指します。在宅勤務はこのひとつにすぎません。

テレワークは一般的に「在宅勤務」「モバイル勤務」「サテライトオフィス勤務」の3つに分けられます。以下にてそれぞれ解説します。

在宅勤務

在宅勤務とは、自宅において勤務することを指します。テレワークと聞いて、まず思いつくのがこの勤務形態ではないでしょうか。大きな特徴は、勤務地までの移動時間、移動費がかからないことです。

モバイル勤務

モバイル勤務とは、移動中の交通機関や出張先、飲食店などで勤務することを指します。外出の多い業種であれば、モバイル勤務と直行・直帰を活用し、オフィスに戻ることなく仕事をすることができます。

サテライトオフィス勤務

サテライトオフィス勤務とは、籍のあるオフィスではないワークスペースに勤務する形態を指します。特徴として、もともとのオフィスと似たような環境を求めることができる、通勤しやすい場所を選べるといった点が挙げられます。

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企業からみたテレワーク導入のメリット

企業からみたテレワーク導入のメリット

企業側のテレワーク導入のメリットは大きく下記の6点あります。それぞれ詳しく解説します。

  • 優秀な人材を確保できる
  • 離職率の改善が見込める
  • 企業イメージが向上する
  • 費用を削減できる
  • デジタル化が推進できる
  • 緊急時でも事業を継続できる

優秀な人材を確保できる

テレワークを導入している企業は、就職・転職を考えている人から多様な働き方が可能な会社であると認識されます。それにより、住宅が遠方であったり、育児や介護により勤務時間が制約されていたりしてこれまで応募しなかった人材からの応募が増える可能性があります。

そのなかには、企業にマッチする才能やスキルを持っている優秀な人材が眠っていることも十分に考えられます。テレワークの導入により、それらの人材をより確保しやすくなるでしょう。

離職率の改善が見込める

テレワークの導入は、在籍している人材の流出防止に効果的です。ライフスタイルが変化し、出産や介護などでこれまで通りの勤務が難しくなった従業員も、テレワークにシフトすることで働き続けることが可能になります。

移動の負担が軽減されるテレワークは、休職後の復帰も後押しします。人材の長期雇用により離職率が改善され、採用コストや研修費用の削減にもつながるでしょう。

企業イメージが向上する

働き方の多様化や新型コロナウイルスの影響もあり、テレワークを実施している企業に好感を持っている人が増えています。企業イメージが向上すると採用の間口が広がり、多種多様なスキルを持つ人材が集まる可能性が高まるでしょう。

さらに、企業イメージの向上は消費者の購買活動や投資家の評価にも重要な影響を及ぼすことが期待できます。テレワークを導入することで「多様な働き方を受け入れる」という社会的役割を実践している企業として、消費者や投資家から高く評価されると、消費や投資活動が活発になり、企業の利益向上につながりやすくなります。

費用を削減できる

テレワークの導入により、従業員の交通費やオフィスの設備代などの費用を削減することが可能です。導入に際して初期費用はかかりますが、長期的な視点では費用が抑えられる場合があります。

削減できた費用は、新規プロジェクト資金に使用するなど、新たなチャレンジに活用できます。また、福利厚生の充実にあてることで従業員のモチベーション向上、業務の活性化につながることも期待できるでしょう。

デジタル化が推進できる

テレワークの導入により、紙や捺印などアナログに対応していた業務はデジタル化せざるを得なくなるでしょう。アナログな文化が根強く残っている企業でも、テレワークを機にデジタル化が進むことが考えられます。

デジタル化を推進するには、既存業務の洗い出しや業務フローの見直しが必要となり、自ずと無駄だった作業が排除されていくでしょう。テレワーク導入をきっかけに、デジタル化だけでなく、業務効率の向上も期待できます。

緊急時でも事業を継続できる

感染症や地震、天候などにより従業員が外出できない状況になった場合、またはオフィスの停電や通信障害などが発生した場合でも、テレワークを利用すれば自宅や遠隔地から、業務を継続することができます。

企業が存続するために必要なBCP(事業継続計画)対策として、テレワークの導入は非常に有効な手段です。

IT-BCP実現のための具体的対策とポイント|BCPとは?という基本から丁寧に解説!

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従業員からみたテレワークのメリット

従業員からみたテレワークのメリット

テレワークは従業員にとっても大きなメリットがあります。ここでは下記の2点に分け、従業員からみたテレワークのメリットを解説します。

  • ワークライフバランスが実現する
  • 生産性が向上する

ワークライフバランスが実現する

ワークライフバランスとは「仕事と生活の調和」のことを指します。働きがいのある仕事が生活を支え、生活を充実させることで仕事も充実させることを目指す考えです。

テレワークでは通勤時間が削減されるため、その時間を休息や自己投資にあてることができます。それだけでなく、家族と過ごす時間やリスキリング(新しいスキルの獲得)の時間なども確保しやすくなるでしょう。

プライベートの時間をより多く確保できるようになることで、仕事に対するモチベーションの向上が期待できるため、従業員のワークライフバランスの実現は企業にとってもメリットと言えます。

生産性が向上する

テレワークは基本的にひとりで働くため、自分のペースで業務を進めることが可能となり、仕事に集中しやすい働き方といえます。

オフィスにいる場合では、他の従業員との交流や突発的な対応など、予期せぬ要素により集中を妨げられてしまいます。テレワークでは、このような状況を極力減らすことが可能です。

また、休憩時間や作業時間を周囲にあわせる必要がなくなるため、自分が最も生産性を発揮できる業務ペースで仕事を行えます。

自己管理能力が問われますが、メリハリをつけて業務に臨むことで、より一層パフォーマンスの向上が見込めるでしょう。

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企業からみたテレワークのデメリットとその対策

企業からみたテレワークのデメリットとその対策

メリットの多いテレワーク導入ですが、押さえておくべきデメリットもあります。ここでは、企業からみた3つのデメリットとその対策について解説します。

  • 勤怠管理が不透明になる
  • セキュリティリスクが高まる
  • 進捗管理が難しくなる

勤怠管理が不透明になる

テレワークでは勤務時間が不透明になりやすく、勤怠管理が難しくなります。今まで目に見えていた勤務状況が見えなくなり、実態を把握しにくくなるでしょう。

特に、社員証の読み込みやタイムカードによって勤怠管理を行っていた企業では、急なテレワーク移行に対応できず、勤怠管理が行えなくなる危険性があります。

対策例:勤怠管理システムの導入

テレワークの勤怠管理には専用の管理システムの導入がおすすめです。

勤怠管理システムには、出勤・退勤時の打刻管理、休日管理、労働時間の集計や給与計算などの機能が備わっています。従業員はPCなどから打刻や申請を行い、管理者はそれを確認することができます。正確な勤怠状況を確認するために、PCの起動ログやアクセスログを勤怠データに活用することも可能です。

セキュリティリスクが高まる

テレワークを導入することで、セキュリティリスクが高まる可能性があります。従来の働き方と異なるため、セキュリティに関する注意点も異なってきます。

例えば、公共の場での盗み見や通信傍受被害、PCの盗難・紛失など、出社勤務では起こり得ないセキュリティ事故の発生も考慮にいれる必要があるでしょう。

対策例:「ルール」・「人」・「技術」を軸とした対策方法の策定

テレワークの実現方式にはさまざまなパターンがあるため、具体的な対策方法は方式によって異なります。ただし、共通して言えるのは、「ルール」「人」「技術」を軸として対策を立てることが重要だということです。

具体的には、安全にテレワークを実施するためのルール策定、従業員のセキュリティリテラシー向上のための教育、多要素認証やウイルス対策ソフトなどのセキュリティシステムの導入、など多角的かつ隙のないセキュリティ対策を実施しましょう。

こちらの記事ではテレワークにおけるセキュリティ事故の事例とともにセキュリティ対策を詳しく紹介しているため、ぜひ併せてご覧ください。

テレワークでのセキュリティ事故事例とその対策方法を徹底解説!

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進捗管理が難しくなる

テレワーク中のプロジェクトの進捗管理は難しく、最終的にプロジェクトの遅延を引き起こす可能性があります。

出勤時には、タスクの状況や進行具合をメンバー同士で即座に共有することができますが、テレワークの場合は、メンバーそれぞれがどこで何をしているのかわからないため、共有する場の調整が必要になり、コミュニケーションが制限され、情報共有の遅れが生じやすくなります。

また、テレワークではテキストでのコミュニケーションが増えるため、出勤時に直接話して伝える場合に比べ、情報が正確に伝わらない可能性もあるでしょう。

対策例:プロジェクト管理ツールの導入

プロジェクト管理ツールを導入することで、テレワーク時の進捗管理の効率化が図れます。

プロジェクト管理ツールには、タスク管理、進捗表示、コメント/チャット、通知/リマインダー、ファイル格納などの機能が携わっています。

タスクの状況や進捗が可視化されるだけでなく、チャット機能や通知機能を活用することで、メンバー間でのリアルタイムのやりとりも可能にするでしょう。

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従業員からみたテレワークのデメリットとその対策

従業員からみたテレワークのデメリットとその対策を紹介します。

コミュニケーション不足に陥る

大きなデメリットとして、コミュニケーションの不足が挙げられます。コミュニケーションが減少することにより、不安や孤立感を抱く従業員が現れる可能性があります。

テレワークでは、テキストによるコミュニケーションが多くなるため、情報が正確に伝わらず誤解を招くことや確認するまで時間がかかることが考えられます。さらに、テキストによる情報伝達に抵抗を抱くと、連絡すること自体遠慮してしまうこともあるでしょう。

コミュニケーション不足により、チームとしての一体感や所属感が希薄になり、不安や孤立感だけでなく、モチベーションの低下や生産性の低下を招く事態になりかねません。

対策例:ビデオ会議ツールの活用

ビデオ会議ツールを活用すれば、対面と同じようにコミュニケーションを取ることができます。朝礼や振り返り会など、定期的にビデオをONにしたビデオ会議を開くとコミュニケーションの活性化につながるでしょう。

テキストで伝わりにくい内容は、テキストとともにビデオ会議の時間も確保し、口頭で補足をすることで認識のズレを解消することもできます。前述したプロジェクト管理ツールなども組み合わせて、適切なコミュニケーションを図るようにしてください。

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テレワークのメリットを最大限に活かし業務効率化を図ろう

テレワーク導入には、企業側にも従業員側にも大きなメリットがあります。それを活かすことで業務の効率化、ひいては利益の向上を目指すことも可能です。

一方で、テレワークにはデメリットも存在します。特に、十分なセキュリティ対策を行わずにテレワークを導入し、社内の重要な情報が漏えいすると、会社の存続にかかわる重大な問題に発展する可能性があります。

この課題を解決できるソリューションとして、SSL/TLS AES 256ビット暗号化通信やデバイス認証、2段階認証などにも対応し、ゼロトラスト理論に基づいた強固なセキュリティ環境が実現できるリモートアクセスツール、Splashtopがおすすめです。

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