Boxel Studio
本記事は、Splashtop US本社の事例記事を翻訳したものです。原文はこちらからご覧いただけます。
Boxel Studio Case Study (Original in English)
Boxel Studioは、メキシコのティフアナに本社を置き、VFXとアニメーションの制作を行う映像製作会社です。同社は、数々のハリウッド映画などの映像制作に携わった実績があり、映像コンテンツ業界向けのハイエンドソリューションを専門としています。実写とCGの世界を組み合わせた世界最高品質の映像やテクノロジーとアニメーションを融合させ、人々とそのストーリーを結びつけることで記憶に残る作品を創り出しています。
目次
概要
Boxel Studioは、業務の生産性や効率性を維持したままワーク・ライフ・バランスを改善するためにいくつものリモートアクセスソリューションの試用を行いました。そこで、Splashtopと出会い、Splashtop Enterpriseを導入したことで、動画クリエーターが自宅や外出先からハイエンドのワークステーションの専門ソフトにリモートアクセスし、スタジオと同様に制作作業を行えるようになりました。また、同社ITチームは、Splashtop Enterpriseのリモートサポート機能も利用し、ワークステーションへの効率的な遠隔サポートを実現し実作業を80%削減することができました。
以下では、Boxel Studioの最高技術責任者であるアンドレス・レイエス氏がSplashtop導入に至るまでのストーリーを話してくれました。
課題:動画制作にも耐えうる、安全でハイパフォーマンスなリモートアクセスソリューションの導入
Boxel Studioは、新型コロナウイルスによるパンデミックが発生する前から、従業員が快適に在宅勤務できることに目指した「インスタジオホームオフィス」と呼ばれる方針を進めていました。その目的は、より良いワーク・ライフ・バランスを実現し、従業員がどこでも柔軟に仕事ができる環境を与えることでした。
同社では、Windows PCとMacの両コンピュータで、例えば120GB以上のメモリ、Quadro RTX 8000などのウルトラハイエンドグラフィックスボード、その他ハードウェアを搭載したハイエンドなワークステーションと非常に堅牢なインフラを整備しています。これらのワークステーションには、Maya、Nuke、Adobe Suite、Toon BoomのようなアニメーションソフトやModoのようなモデリングソフトなど多くのクリエイティブソフトをインストールして利用しています。「どのようにすれば、クリエーターや共同制作者、その他チームメンバーが安全に、そして快適にハイエンドのワークステーションにリモートアクセスしながら在宅勤務できるのか、という課題がありました。」とレイエス氏は話しています。
そこで、レイエス氏たちは、多くのリモートアクセスソリューションを試用しましたが、どれもユーザーの使い勝手よりも、IT部門向けのリモートサポートに重点を置いている製品ばかりでした。また、これらのソリューションでは、動作の遅延やビデオ圧縮が正常に動作しないことなどの問題がありました。
また、私たちが重要視したのはセキュリティです。同社は、多くの大手スタジオや企業と契約を結び、制作を行っています。そのため、セキュリティの脆弱性などの理由により制作中のコンテンツや情報が流失してしまうと大問題となります。
レイエス氏のチームは、リモートソリューションの選択肢を増やすためにインターネット検索を行い、評判が良く、多くの専門家が高く評価していたSplashtopのトライアルを行いました。レイエス氏は、「私たちが求めていた最適なソリューシ ョンとしてSplashtopを選んだ理由は、洗練されており、考え抜かれた様々な機能が搭載されていたからです。」と話しています。
解決策:Splashtopとの運命的な出会い。使いやすく、堅牢なセキュリティと優れたユーザーエクスペリエンス
使いやすさとユーザーエクスペリエンス
レイエス氏は、次のように語っています。「Splashtopは、トライアル開始からラインセンス契約まで、スムーズに行うことができました。また、使い勝手も良く簡単にリモートを利用できるため、まさに魔法のようでした! 例えば、ユーザーを追加したい場合も、設定は非常に簡単です!以前に試用したリモートソリューションは、操作や設定がわかりずらく使いづらい、動作が重いなどの不満があり、私たちが望んでいたものとはほど遠いものでした。しかし、Splashtopを導入したところ、クリエーターたちから『Splashtopは素晴らしい!これで仕事を十分にこなすことができる』と満足の声が多く届きました。」
パフォーマンス
Splashtopは、クラウドベースのため一貫して動作が高速で、ユーザーとリモートPCの距離に依存せず、違和感なく利用できました。レイエス氏は、「我々のクリエーターやプロデューサーは、分単位のスケジュールでアニメーション制作、フレーム合成、モデリングなどのタスクに追われながら制作を行っています。そこで、仕事と生活のバランスを取りながら、生産性を向上させる方法を考えました。そこで、Splashtopのリモート機能を利用することで、週2、3日の在宅勤務でも十分な成果物を上げることができるのです。」と話しています。
セキュリティ
Splashtopには、ログイン時の2段階認証、デバイス認証などがあり、非常に安全に利用することができます。また、ファイル転送、テキストのコピー&ペースト、リモートUSBなどのポリシー設定の個別制限も可能です。これら多くのセキュリティ機能により、非常に安全に快適にリモートワークを可能にします。
ワコム製タブレットに対応
Boxel Studioのクリエーターたちは、Splashtopの「リモートスタイラス」や「リモートUSB」機能により、在宅勤務でもワコムのペンダブレットを使用して動画制作を行います。「リモートスタイラス」では、ペンタブレットの筆圧や傾きを検知してリモートで快適に操作できるのが特徴です。
ITサポート機能
当初、Boxel Studioは Splashtopのリモートアクセス機能のみを利用していました。しかし、Splashtop Business ProからSplashtop Enterpriseにアップグレードしたことで、リモートサポート機能も利用できるようになりました。レイエス氏は、「Splashtop Enterpriseの導入により、IT部門が行なっていた現場でのメンテナンスやサポートをリモートに切り替えることで負担を80%軽減してくれたと感じています。これは大袈裟な数字ではありません。以前、ITチームは、モデリング、リギング、アニメーション、コンポジット部門の現場に出向いて、ワークステーションのメンテナンスやサポートを管理していました。Splashtop Enterpriseでは、これら全てのコンピュータをグループ化してリモートで管理することができるのです。IT部門のメンバーは、社内コンピュータをリモートでサポートしたり管理するだけでなく、例えば、Windowsアップデートをスケジュール化することで、全てのコンピュータを最新の状態に保つことができるのです。これにより、今やSplashtopは、スタジオ内のワークステーションの管理、保守メンテナンスを行う存在としても活躍しています。」と話しています。
Splashtopのカスタマーサービス
「Splashtopのカスタマーサービスは手厚いものでした。例えば、Splashtopからの献身的な電話サポートにより、問題を解決し、改善することができました。 Splashtopのおかげで素晴らしいリモートワークを経験することができ、非常に満足しています。私たちは、Splashtopのことをテクノロジー・パートナーだと実感しています。」とレイエス氏は話してくれました。
結論:収益性向上と社員満足度を高めたスタジオと自宅の「ハイブリッドオフィス」
新型コロナウイルスによるパンデミックが発生する4ヶ月前、Boxel Studioはすでにリモートワークに向けた「インスタジオホームオフィス」と呼ばれる方針で、従業員の在宅勤務を行なっていました。「私たちは、新型コロナウイルスによるロックダウン中でも、決して制作作業を中断することなく、スタジオの生産性を落とすこともなく、進行中の作品に関しても納期を守ることができました。世界中どこにいても一貫した生産性、そして事業を継続ができることが重要でした。」とレイエス氏は話しています。
Splashtop導入前、Boxel Studioは人材採用において、いくつかの課題に直面していました。例えば、インド、アルゼンチン、スペイン、イタリア、アメリカ、カナダなど、世界各地を拠点とするクリエーターたち全員を同じ屋根の下に集めて制作作業を行う必要がありました。しかし、現在では、Splashtopのリモートアクセスを導入したことで、そのような異動費用や拠点となるスタジオ維持費を必要とせず、世界各国どの地域からも優秀なクリエーターと業務提携を結び、クリエイティブ制作を行うことが可能です。そして、今まで必要だったコストをクリエーターや共同制作者に還元することができるのです。
Splashtopを導入したことで、柔軟な働き方によるワークライフバランスを整え、生産性や収益性を向上し、様々な必要コストを削減でき、さらには社員満足度の向上など多くの面で効率化を実現することができました。