Eizo

映像のプロから選ばれ続ける理由

Special Interview by Splashtop

EIZOブランドが
唯一無二の理由とは?

EIZO株式会社

創業時から高品質・高性能な映像にこだわりつづけ、2021年にはアカデミー科学技術賞も受賞するなど、世界が認める確かな技術力で業界を牽引し続けるEIZO株式会社。

株式会社スタジオジブリやウォルトディズニーアニメーションスタジオをはじめとした、国内外の名だたる制作スタジオがEIZOのクリエイター向けモニターを愛用しています。プロフェッショナル御用達のモニターを生み出す現場において、完成までの厳しい品質試験や独自技術の搭載など、幅広い分野から求められているEIZO製品ならではのこだわりについて、企画部 マーケティングコミュニケーション課 千早 碧(ちはや みどり)氏にお話を伺いました。

企画部 マーケティング
コミュニケーション課 千早 碧 氏

Interview movie Full ver. ( 17 min )

Short ver. ( 4 min )

EIZO株式会社とは、どのような会社ですか?

当社は1968年の創業以来、一貫して映像にこだわり、高品質・高性能な映像機器、またシステム提供をしているビジュアルテクノロジーカンパニーです。

石川県にある本社は、製品の企画・開発・生産・品質保証・販売、またお客様のご質問にお答えするコンタクトセンターまで、ものづくりに関わるすべての機能を備えており、1,000人ほどの社員が在籍しています。

EIZOと聞くと、まずはモニターを思い浮かべる方が多いと思いますが、映像の表示だけではなく撮影や記録、伝送などの映像機器も手がけており、一貫して自社生産自社開発ということをモットーに製品を作っています。

当社の特色は、幅広い市場にソリューションを展開していることです。オフィスやご家庭で使われるモニターはもちろん、ヘルスケア・クリエイティブワーク、セキュリティや船舶・航空管制市場まで、幅広い分野へモニターや映像機器を提案しています。

いろいろな市場に製品を提供しているおかげで、そこで培った様々なノウハウを別の市場に活かすというシナジーを効かせた開発・生産ができることが特色でもあります。

また、私たちは、EIZOが提供する映像で、暮らしの様々なシーンに安心や安全を与えたり、業務の効率化を図ったりと、お客様に感動を与えるお手伝いができればと願い、製品作りをしています。

チェックのプロによる目視確認を経て、
“EIZOの白”は作られている

開発された製品は、品質保証部門にて厳しい目で試験を行なうので、「EIZOの品質ではない」と判断され、商品にならなかったものも、これまでにたくさんあります。

耐震・耐久性の試験や長時間表示をしても表示に問題がないかという検証など、そういった厳しい審査をいくつもクリアした製品だけを、最終的にユーザーへ提供しています。

また、当社は本社商品技術部門の隣にコンタクトセンターを併設しています。

そのため、お客様からの問い合わせ時に、コンタクトセンターのスタッフが答えられないことがあったとしても、すぐに解決や、検証できる環境が整っていることも当社の強みだと思います。

世界が認めるEIZOブランドの魅力は、
追求された独自技術と徹底した品質管理

アカデミー科学技術賞受賞について、どのような技術が受賞につながったのでしょうか?また、その技術を実現するまでの経緯についても聞かせてください。

当社は、ColorEdgeの企画・開発において、2021年2月にアカデミー科学技術賞を受賞しました。今となっては笑い話ですが、受賞の連絡は正月休み明けにメールで届き、さらに、迷惑メールに入っていたので、最初はみんな気がつかず……。「嘘じゃないか」と思った社員もおりました(笑)。

2005年頃から映像制作市場向けにColorEdgeの提案を始め、企画・開発メンバーはユーザーとなるクリエイターの要望をよく聞き、それを製品に反映できるよう心がけてきました。受賞にあたり、審査員に評価された技術は3点あります。1点目は、“キャリブレーションセンサー”を内蔵したことです。

モニターにセンサーを内蔵することで、自動でキャリブレーションができるようになりました。センサー内蔵という技術自体は、既にヘルスケア市場で導入していたので、そのノウハウを活かして、2010年に世界で初めてクリエイティブワーク市場向けに展開しました。

制作会社によっては、数百台のモニターの管理が必要になることがあります。その場合、モニターが自動でキャリブレーションできたり、またそれをネットワークで管理できたりすることで、手間が省かれ、利便性も高くなります。特に、ネットワークで色管理ができることは、グローバルに制作拠点が点在するような環境では有効です。

2点目は、“デジタルユニフォミティ補正回路”の搭載です。この回路は、画面の輝度ムラと色度ムラを画面全体で補正するもので、当社の特許技術であり、2005年以降のColorEdgeには全機種搭載しております。

2021年 アカデミー科学技術賞を受賞

当社の ColorEdgeは、専用の技術だけでなく、工場での非常に繊細な調整により、個体差の少ない厳密な表示ができることも特長です。

3点目は、他のソフトウェアと容易に連携できるSDKの提供です。SDKの提供自体は他の市場でも行っていますが、クリエイティブ市場向けに、他社のビデオ編集ソフトウェアと連携して、ソフトウェアのカラースペースの変更に連動し、ColorEdgeのカラーモード変更が自動でできる機能が備わっています。

アカデミー科学技術賞では、当社のこれらの独自技術やノウハウ、生産における技術が総合的に評価されたのだと感じています。

創業以来、自社生産自社開発にこだわってきた理由や思いについて教えてください。

自社グループ内で開発・生産、企画まですべて完結しようという思いがあります。その利点としては、やはり距離が近いので、何かトラブルがあった時でもすぐに駆けつけ、問題解決ができることです。

コロナウイルス感染拡大の影響禍で、生産体制や需要に変化はありましたか。

2020~2021年は、(コロナ禍の影響で)テレワーク環境の整備をする方が多く、モニターの需要が多くありました。

当社は過去の自然災害の教訓として、部材在庫をしっかり確保する方針をとっているので、コロナ禍で流通が滞る状況の中でも安定した供給を実現できました。2021年の後半からは、半導体など一部部材の不足によって、資材調達が思うようにできない状況が発生しましたが、ここも当社の100%自社開発自社生産という強みを活かして、設計段階からの代替部材への変更を柔軟に行うことで、対応することができました。

開発部門と生産部門の連携で、コロナ禍も安定した供給を実現

設計部材の変更に関しては、開発と生産が一体になって行えたことが大きく、開発メンバーが知恵を振り絞って成し得たことだと思っています。おかげさまで、2022年3月期も増収増益となりました。

ユーザーの「選んでよかった」のために。
テクノロジーのさらなる追求と、映像を通じた豊かな未来社会の実現へ。

ユーザーが EIZO モニターに求めていることを教えてください。

お客様が求めることは、市場によって様々です。ビジネスユーザーの場合は、基本性能が整っていることはもちろんですが、目が疲れにくいことや、最近だと梱包材や設置の際にもエコであること、地球環境に優しいことが求められています。

そのため、大量導入されるお客様の場合には、必要なケーブルだけを同梱する対応が可能です。また、集合梱包にも対応しているので、段ボールなどの梱包材をできるだけ減らせるよう、環境への配慮をしています。

また、長時間モニターを見つめるオフィスユーザーが最も求めることは、目が疲れないことだと思います。具体的な対策としては、ブルーライトカットや、周囲の明るさに応じて画面の明るさを調整できる機能などを備え、人にも目にも優しいモニターを作っています。

一方で、専門的な業界からのリクエストにも対応できるラインナップを生産しています。ヘルスケア市場とクリエイティブワーク市場に関しては、業界の規格があるので、その規格に沿って正確に表示できるモニターを提供しています。

例えば、映像制作市場では分業して制作を行うことも多いので、制作者が見ているモニターが同じ色であることが非常に重要です。その点でも、キャリブレーションができること、業界の規格に合わせてモニターを表示できることは非常に大切です。

また、航空管制市場や船舶に載せるモニターでは、空や海の上で停まってしまう訳にはいきません。ここでは、24時間常時表示できるということが重要になるので、堅牢性や冗長化というものが求められます。

航空管制市場や船舶用の専用モニター
医療現場にもEIZOモニターが導入されている

EIZO製品がユーザーに選ばれてきた理由を教えてください。

様々な市場にモニターがありますが、共通してEIZO製品がお客様に選ばれてきた理由を考えると、お客様の声を受け、真摯にものづくりに反映してきたからではないかと思います。私たちのものづくりのゴールは、導入したお客様に喜んでいただき「次に買い替える時もEIZOにしよう」と思っていただくことだと考えています。

また、製品の保証も挙げられます。ビジネス用途向けのFlexScanモニター、クリエイティブワーク向けのColorEdge、この2製品に関しては標準で5年間を保証しています。

そのほか、産業用途向けDuraVisionシリーズに関しては、最長7年間の保守を用意しています。これらの「長く使用しても大丈夫」という安心感が選ばれてきた理由ではないかと思います。万が一故障があった場合にも、修理期間中の貸出機は無償でお貸し出ししているので、安心して使っていただけることも理由の1つではないかと思います。

リモートワークにおけるマルチモニターの重要性について聞かせてください。

1度マルチモニターを使ってしまうと、便利でシングルの状態には戻れないのではないかと思います。私も自宅でEIZOのマルチモニター環境を整備していますが、マルチモニターを自宅に導入した理由を考えると、会社でマルチモニターを使っていることがすごく大きな理由です。

厳しい品質検査に合格したEIZOモニター

私はメールは常にチェックしたいので、メール画面と作業画面を分ける使い方をしています。他にも、社内では1台を横向きに、もう1台を縦向きにしてモニターを使う社員もいます。縦型にすると縦長文書を作成したり、メールのタイムラインを長く表示できるので、便利な使い方だと思います。

コロナウイルス感染拡大の影響で、働き方が多様化し、在宅とテレワークを兼用してハイブリッドな働き方をされている方も多いかと思います。その場合、テレワークをしていても、出社時と同じパフォーマンスで仕事をしたい、しなければならない状況だと思うので、モニター画面の作業領域の大きさは、非常に大事になってくると思います。

コロナ禍以降、テレワークをするために、会社で使っているものと同じColorEdgeを自宅に導入する制作会社様も多くいらっしゃいました。

Splashtopのマルチモニターでリモートワークができるというソリューションは、業務上大画面が必要な方々にとって、非常に有用なソリューションではないかと思います。

特に制作会社様などは、ハイスペックで自宅に持ち帰るのは難しいPCを使っている場合が多く、そのような状況でも自宅で仕事をしなければならない、したいという方々にとってはリモートデスクトップがマルチで使えるというのは、非常に有用なことですよね。

EIZO製品がリモートワークに適している点やオススメの使用方法等があれば教えてください。

テレワーク環境を用意するにあたり、スペースの問題で悩まれる方も少なくないと思います。EIZO製品はスタンドの自由度が高いので、モニターの下にノートPCを入れて上下で使っていただくと、テレワーク環境が狭くても有効に場所を使うことができるのでオススメです。

また、当社製品の中でもEV2490は、ビジネスモニターFlex Scanシリーズで最高峰のプレミアムモニターで、シリーズの中では1番コンパクトなサイズになっています。

ColorEdge CG2420-Z / FlexScan EV2490

EV2490は、目が疲れにくいなど、基本性能が整っていることはもちろんですが、それに加えてUSB-Cケーブル1本をノートPCに繋ぐだけで、あとはモニター側にある4つのUSBポートにキーボードやマウス、ウェブカメラ等々のUSB機器を全部繋ぐことができます。そうすることで、ノートPC側はすっきりとご使用いただけます。

USBケーブルを1本繋ぐだけで使用できる利点はもう1つあり、ノートPCの給電が70Wまでできるということです。ノートPCの電源を別で繋ぐ必要がないので、非常に使い勝手が良いと思います。また、一般的にご自宅の環境はWi-Fiが多いと思いますが、 当製品にはLAN機能も付いているので、有線で繋ぐことも可能です。

これで、安定したネットワーク環境を作ることができるので、WEB会議やちょっと重いデータをダウンロードする時なども、非常に便利に使っていただけます。そのほか、会議等々でよく席を外される方や、出社とテレワークを併用したり、出社時にフリーアドレスだったりと、社内で移動が多い場合にもノートPCを持ち歩くだけで済むので非常にオススメです。導入いただくと、間違いなくEIZOの良さをわかっていただける1台ですよ。

製品についてもっと知りたい方は
以下からお進みください